A-turn Family Project’s Blog

2020年。東京から秋田県大仙市へ家族で移住。秋田移住(A-turn)の旅へ!

リトリートの旅とフォレストガーデン

5泊6日のリトリートの旅へ行ってきたよ。

11月下旬なのに「あっつーい!」

東京駅に上陸して一言。夜行高速バスステーションから出てすぐ、久しぶりに見る、ビルに囲まれた狭いまっさおな青空!秋田では今週は初雪が降り、皆急いでタイヤ交換をし、朝は霜が降りる寒さなのに。


今回の旅のテーマは、前半「リトリート」と後半「フォレストガーデン」🌳


リトリート(retreat)とは、仕事や日常生活から離れて、心と身体を癒すために一定期間を過ごす活動のこと。リトリートでは、旅先で何もせずに過ごすのではなく、プログラムやアクティビティを行うことで、疲れを癒し、自分と向き合う時間を作る。自然に触れる、ヨガをする、デジタルデトックスをする、アートクラフトをする、温泉に入るなどのアクティビティなど。

前半は1泊2日で高尾山の森に入り、豊かな自然の癒しを受けながら行う野外セラピーを通し、ゆっくりと自分を見つめていく。

自分の新たな可能性、自分が自分らしく過ごすことの素晴らしさなど気づきが得られる心の専門家養成スクールの教育分析のプログラム。

母との再会をきっかけに春からオンラインで少しずつ勉強し、私にとっては一区切りを迎えるコースだった。私の中のトラウマや自己肯定感の低さの壁を壊して受け入れ、自分をアップデートしたい。そうすることで次のステージの景色が見えることを期待していた。

今回の学びを活かして、心のケアに触れる居場所づくりをこれからも続けていきたいと思い切って受講を決めたきっかけだった。

リトリートについては前回記事にて🌱手放すことの大切さを学んだよ。

 

a-turn-project.hateblo.jp

 

後半は場所は静岡に移動し、フォレストガーデンプロジェクトの実践の場を体感するために動いた🌳

Forest Garden (フォレストガーデン)とは、自然の中でもっとも生きものたちが豊かな状態である若い森をモデルに、様々な実りを収穫しながらも、その豊かさを持続的に再生しつづけるためにデザインされた森であり、「パーマカルチャー」のデザイン手法のひとつ。フォレストは「森」、ガーデンは「菜園」と訳され、「森のような菜園」という意味をもつ。

「食べられる森」は人間だけではなく、他の生きものたちにとっても食べられる森。

昆虫が蜜を舐めにきたり、その虫を食べる鳥たちが集まってきたり、その鳥を食べる獣が来たりと、この森を通して周りの生態系にもいのちの広がりが繋がっていく森。

 

5年前、移住直前にアメリカ西海岸のパーマカルチャーツアーに参加したことをきっかけに「秋田でフォレストガーデン(食べられる森)」「誰でも参加できるコミュニティガーデン」を作りたい!とビジョンを描き続けていた。


www.youtube.com

 

a-turn-project.hateblo.jp

それらの経験はその時の私にとっては眩しすぎて理想郷でしかなかったけれど、間違いなく「人生が変わるパーマカルチャーツアー」だった笑

ただ秋田に移住してからは、店舗とキッチンカー営業や居場所づくり活動、長男の誕生など目まぐるしく、家庭で食べるぶんの小さな家庭菜園を毎年維持するだけで精一杯!

それでも、お店から出る野菜クズや残飯を鶏のエサにして鶏糞を畑にまく小さな循環だけは大切にしていたし、土いじりはいつも私を癒してリセットしてくれる大切なワーク。

玄関前のハーブガーデンや手作り調味料づくりは生活の一部になり、鶏の命をいただく会も羊のハーベスト体験からきている。高梨朝市やタカナシカレーシアターもポートランドのオーガニックマルシェ文化や地域のコミュニティディナーからエッセンスが繋がっていることに気がついた。

 

5年前は実生活とのギャップを感じてしまっていたパーマカルチャー的暮らしとの距離が少しずつだけど縮まってきた感じがする。

パートナーのhiroくんも草刈りや薪の整理、雪寄せなどいつも庭まわりを整えてくれて豊かな環境の土壌がゆっくりと育っていて感謝している。

 

実は来年から宿泊事業へのアップグレードの着手を予定している!コミュニティの綱も太くなってきて、いよいよ思い切り振り切りたい気持ちが最近は強くなっていた。もちろん経済とのバランスは難しいのだけれど。


そう思って色々調べている矢先に、ビジョンにピッタリなクラウドファンディングに出逢い、このプロジェクトを体感せずにはいられないパッションが湧き上がって、浜松行きを決意したのだった。

camp-fire.jp

www.permaculturedesignlab.com

 

達成率591%!1479万円。終盤ににはクラファン人気ランキングに一位になる盛り上がりもあり、希望に満ちたプロジェクトだと思う。マイノリティだと思っていたパーマカルチャーが多くの共感を日本中に生んでいる!

浜松で彼らのフォレストガーデンを見学し、それはアメリカ西海岸のツアーの体験を彷彿とさせた。それもそのはず。過去に同じツアーに参加していた。

感動した私も全国に1000の森をつくるパイオニアメンバーとして支援させてもらった。来年3月からのフォレストガーデンのデザインオンラインスクールがとても楽しみ❗️

 

今回、浜松で立ち寄った場所を3箇所紹介したい。

①浜松ローカルコーヒーフェス

https://www.instagram.com/hamamatsulocalcoffee/

フォレストガーデンを作るPermaculture Design Labが出店していると聞いて参加。

都会のオーガニックなマルシェに久々に顔を出して、まずはとにかく楽しかった。多くの人が関わっているだけあって、会場内にゴミ箱を設置せずマイ皿マイコップは浸透していたし、会場のテーブルやステージ、配置もナチュラルで暖かい。ライブもpeaceful。Permaculture Design Labは店舗からのコーヒーカスを集め、コンポストづくり体験を提供していた🌳☕️。


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そこで今回のプロジェクトのメインメンバーに会い、短時間ではあったが応援の言葉を贈り、想いを共感し合うことができた。私は何事もまず本人に逢うことや実体験を大切にしている。生身の人間である以上、五感で感じることで人間は磨かれていくと信じているから。

私も小さなマルシェを主宰している以上、すぐに取り入れられることがたくさんありそう。統一のリユース食器の導入やマイ皿、マイカップ、マンバック。会場内でのコンポストの導入。アースデイイベントでなくても当たり前にできることがあるよね。なんとなくお客さんや出店者さんに手間をかけるような気がして遠慮していたことを、来年からの朝市では表現していきたい。

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②フォレストガーデン富塚

主宰の3人のほか、今回のプロジェクトメンバーの中に同期のツアーに参加した若葉ちゃんを発見した時にはとても嬉しくて、すぐさま連絡を取り、フォレストガーデンを案内してくれることになった。繋がってるんだな〜すごい。

保護林エリアに続くフォレストガーデンは住宅地からも近く、景色が一変するエッジの部分のような場所だった。お天気に恵まれ散策するのには最高。


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現在7年目の フォレストガーデン富塚では、木々も大きく育ち、その隙間にいろいろな植物たちが這い、土地が食べられるもので覆われている。何かしらの形で人の暮らしに役に立つ植物が、全部で120種類くらいあるそう。

アウトドアガーデンやアースオーブン。雨水・中水利用システム。


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ミミズコンポストコンポストトイレ。ミツバチやコンパニオンアニマルの活用。


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パーマカルチャー的要素やアイデアが詰まっていて、効率的なエネルギープランニングとつながりのよい配置を基に敷地と菜園デザインがなされていることがよく理解できた。アメリカオーカス島のブロックス農園を思い出す。

果樹と多年草コンパニオンプランツ、土を改良するパイオニアプランツや雑草を防ぐグランドカバープランツなどがまるで図鑑や指南書を眺めるように配置されていて、とても気持ちが良い。


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私がこの5年間自分の敷地で悩んでいたことの答えや、知識不足な箇所が浮き彫りとなり、モデルケースが目の前に広がる風景に興奮を覚えた。

とはいえ、温暖な静岡と豪雪の秋田では環境が全く違う。この生垣のベリーや果樹も雪で埋もれて折れてしまうのではないか?耐寒温度も全く違うし柑橘類など育たない植物も多い。その違いを知識で埋め、この地に合う植物や配置のデザインを共に考えていく機会が今後のオンラインスクールの役割だと考えている。

大人になって興味があることを学ぶことは本当に楽しい!!

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③パーマカルチャー・イン・レジデンス /居住型パーマカルチャープロジェクト

フォレストガーデンを案内してくれた若葉ちゃんは「パーマカルチャー・イン・レジデンス /居住型パーマカルチャープロジェクト」の一員としてシェアハウスに住んでいる。

シェアハウスもパーマカルチャー的要素がたくさん詰まっていてとても勉強になった。


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解説は若葉ちゃんNOTEがとても分かりやすかったので、是非紹介したい。

note.com

0エリア=家を見学させてもらって、我が家でもすぐにできる取り組みがたくさんありそうだった。まず種の交換エリアはすぐに作りたい!

2日間静岡に滞在して、遥々行った意味を感じ、宿や車を提供してくれたかんちゃんと、案内てくれた若葉ちゃんには感謝の気持ちでいっぱい。

このご厚意をしっかり活かせるよう秋田で楽しみながら頑張りたいと思います!

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最後に

なぜ私はフォレストガーデンをつくりたいのか。

今回のリトリートを通じて改めて腑に落ちた。

私に生きる希望を与えてくれた「育てる」という癒しとセラピー。大人になって飲食業に携わるようになり、種を蒔き、育て、収穫を大地からお裾分けいただいて、種をつなぐ、愛おしさとを学んだ。子どもを宿したことをきっかけに、自分以上に大切にしたい存在を知り、子どもたちに安心で豊かな未来を残したいと思った。

そして何より私はパーマカルチャーの3つの倫理観が素晴らしいと思うし、軸にして生きていきたい。

「care for earth」自然と生き物を大切にする

「care fore people」人(自分自身も)を大切にする

「fair share」豊かさを分かち合う

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一度きりの人生、自分らしく生きよう🌳

今回実は長女との久しぶりの2人旅だった。前半の研修中は先に新幹線で静岡へお見送り。友人宅にお世話になる。夏じゅう忙しく、あまり対話できなかった反抗期の娘と向き合う時間になればいいなと思った。留守番してくれていた父とタビ、よく頑張ったね。ありがとう💓