鶏の命を解くチキン屋になるために。
ローストチキン屋さんになると決めたとき、美味しそうに焼かれたチキンをただ売るだけではなく、鶏の命をいただいていることを一緒に伝えることができるお店でありたいと決めました。
命をいただき調理することに責任を持ち続けるということは、台所に立つ者の役割だと思っています🔪
命を解く瞬間に、私たちはなかなか立ち合うことができない時代に生きています🌎それはとても大切なことだとみんなわかっているはずなのに。
今回、tasogareさんのお声かけで『鳥の命をいただく会』に参加した際の貴重な体験を忘れないうちに記録_φ(・_・ 。
(いのちのやすらぎファーム・秋田市上北上・進藤伸一さん主宰)
来年か再来年には、我が家にも鶏さんを招きいれ実践したいと思います🙌🐣
【鶏の🐔命のいただき方】(生々しい表現含みます)
①鶏小屋から、比内地鶏を捕まえてきます。
大人しく臆病な性質の比内地鶏ですが体格は大きく8ヶ月でたくましい若鶏。
②暴れないように足と羽をひもで縛ります。怖がらせる時間を最小限に、手際よく。
③目を隠して、頭を地面につけ。顎のトサカのすぐ下の頚動脈を包丁で切ります。思い切り上から下に。思い切らないと鶏も苦しむのです。
「暴れると痛いからどうか暴れないで」
雑念を捨てて、使命感だけで命を解く瞬間。
鶏が動かなくなると「ママが、やったの?」と隠れていた娘が尋ねてきました。
④逆さまに宙づりして、10分程度血抜きします。その間に大きな鍋に80℃くらいのお湯を沸かして、スタンバイ♨️
⑤背中の方から、お湯につけ身体全体をひたして直ぐに引き上げる。そうすることで簡単にキレイに羽根をむしることができます。
⑥すっかり丸鷄に。見慣れた風貌に早変わり。
バーナー🔥で残った毛を焼き切り、水洗いします。
⑦そしてついにまな板の上へ。首を落として包丁を入れるとニワトリはとり肉へとなる。
尊い命がありがたい食べ物に見えていく本能というのか心境の変化◎◎◎
これがスーパーで当たり前にとり肉を買う私たちが向き合う命を研ぎ澄ます感覚だと思います。
⑧筋肉や内臓をひとつずつ丁寧に感じながら解体。明日産むだろう玉子🥚や、玉子の素がでてきたり、みんなでわぁっと盛り上がりながらあっという間に部位ごとに仕分け。
「私の好きなレバーだ!」盛り上がりに誘われ、minoriも解体したとり肉や内臓が触れられるように✋
普段は丸鶏ごと焼いているので、各部位の筋肉や内臓の接合部まで細かく説明してもらえてとても勉強になりました🙇♀️
鶏の捕獲から捌き終わるまでのあっというまの3時間⏰
比内地鶏の飼い方や特性、入手方法などもご教示いただいたので、我が家にも迎えいれたい気持ちは強まるばかり✨🐣
みんなに愛される看板鶏🐓に育てたいな!
持ち帰った比内地鶏は、だまこ鍋にして美味しくいただきました!鶏ガラからとったスープに特有の黄金の油、しまった肉は格別✨レバーやハツはソテーにして。こういうのが腹の底からパワーみなぎる料理なんだなぁ💪
余すことなくごちそうさまでした😊
ちなみに比内地鶏のローストチキンも、事前予約制で受け付けております🎄
甘くて弾力のある身は力強さを感じる、唯一無二の存在感。当店の通常のFIRE WORKS CHICKENと食べ比べてみても👌
手前が比内地鶏。2倍の大きさ。で、デカイ!
コロナ渦で、飲食店向けの比内地鶏の需要が落ちていて、養鶏場の経営も厳しいとのこと⚠️。秋田を誇る比内地鶏を余すことなく活用したいですね🐔
来年、比内とりの市が開催されたら出店したいなぁ。
最後に食育にオススメの一冊を。大人も毎回涙します。